高根町小池地区発掘状況
北杜市高根町小池にある神の前B遺跡の調査が本格的に始まりました。
縄文時代と古墳時代の住居跡が見つかっています。
縄文時代の住居跡は、約5000年前の縄文中期のものです。住居跡には大量の土器や石器が残されていました。
古墳時代の住居跡は、約1700~1600年前の前期の住居でした。現在2軒の住居跡を調査していますが、このうち1軒では土葺屋根の痕跡がみつかりました。屋根にのせた土の下に、焼けた屋根の材料や熱を受けた土がしっかり残っています。
面白いのは、湧き水が見つかったことです。
調査範囲の中に谷があり、谷底に湧き水があります。湧き水のまわりからは、今わかっているだけで、縄文時代中期の土器、平安時代の土師器、中世の常滑焼の甕が見つかっていますので長い間利用された泉であることがわかりました。
湧き水の側には建物の跡や、火を焚いた跡、穴などが見つかっていますので、飲み水を汲む以外にも、泉のまわりで何らかの作業をしていたことが予想できます。土器や石器も出土していますので調査が進めば何をしていたかわかるかもしれません。(文責 功力)