中山工区

2019年度 中山工区 西久保B遺跡発掘調査

調査開始は5月。

6月6日木曜日、晴れ。暑い日。

大型で立派な掘立柱建物跡を検出した。今までに見つかった掘立柱建物は丸く小さい穴を掘り、そこに柱を立てたものだった。今回見つかった掘立柱建物の柱穴は隅が丸い四角形に近く、大きい。建物の柱間も大きく、おそらく他の掘立柱建物より立派な建物が建っていたと想像できる。同じような立派な柱穴を持つ建物跡は、北杜市寺所遺跡でも発見されている。建物の使い道が違うのか、時期が違うのか。

柱穴を埋める土の表面を丁寧に削ると、柱が建てられた跡が残っていることがある。このような痕跡を考古学では柱痕と呼んでいる。今回見つかった建物跡の柱穴にもはっきりした柱痕が見つかった。柱痕の周りの土は柱を固定するために穴に詰め込まれた土だ。柱穴は大きいが、柱そのものは丸柱で直径が大体10cmから15cmくらい。柱痕はきちんと一直線上に並んでいたので、丁寧に建てられたのだろう。